今回は筋トレの話です。
解剖学を少し学ぶと筋トレの質が格段に上がります。
個人的な意見ですが、「筋トレは量より質」だと思っています。
質とは目的を達成するための知識とノウハウ。
ガムシャラにやっても伸びないばかりか怪我もしやすくなります。
ということで、今回は「大胸筋と広背筋の効かせ方」について書きます。
筋トレ初心者の人から
「胸に効いているか分からない」
「広背筋がよく分からない」
などということをよく聞きます。
「フォームが大事。フォームが大事」というトレーナーさんもいますが、
僕が思う一番大切なことは、「使う筋肉をイメージする」ということです。
使う筋肉がイメージできて、その筋肉を自在に緊張させられるコツを掴めば
どんな種目をやっても狙った通りに、その筋肉に効かせることができるようになります。
使う筋肉をイメージできるようになる第一歩は、
「起始と停止」を覚えることです。
普通の人は聞きなれない専門用語だと思いますが、簡単に言うと筋肉の付着場所のことです。
筋肉は関節をまたいで、骨と骨にくっついています。そのくっついてる場所が起始と停止で、筋肉が緊張して縮むことで、起始と停止の距離が近づき関節を動かすことができます。
たとえば大胸筋。
大胸筋は写真の緑の部分で、上部・中部・下部に分かれますが、胸の輪郭のピンクの線の部分がそれぞれの起始、ピンクの点の部分が停止部分です。
よく間違えやすいのが停止部分。写真だと分かりにくいですが、大胸筋は脇に付いてるわけではなく、腕(上腕骨)に付いてます。腕です!腕!
腕に付いてるからこそ、大胸筋が緊張して縮むことによって、腕を前に伸ばすことができます。
「前にならえ」をすると大胸筋が硬くなってるのが分かると思います。
ベンチプレスやダンベルフライなどのプレス系やフライ系の動きも、大胸筋の起始と停止を近づける動きということが理解できると思います。
ただ、停止位置はイマイチ分かりにくいので、写真の黄色の●、つまり肘を停止位置とするとイメージしやすくなります。
大胸筋を動かす(緊張させる)ということは
「胸の輪郭(起始)と肘(停止)を近づける」ということに置き換えられます。
実際に大胸筋を反対の手で触りながら、肘を胸の輪郭にできるだけ近づけてみてください。
大胸筋が緊張してるのが分かると思います。
ダンベルフライをやるときに、「ダンベルを意識するのでなく、肘の軌道を意識」してみてください。
ダンベルを意識すると、大胸筋だけでなく手首や肘まわりの筋肉が積極的に使われてしまいます。
フライの動きを、動ける筋肉たちが協力しあってなるべく最小限の力でやろうとしちゃうわけです。
そこで、ダンベルでなく肘を意識すると、手首や肘まわりの筋肉が使われにくくなり、大胸筋にしっかり刺激が入りやすくなります。
ケーブルクロスオーバーなどやるときも同じなので、「肘の軌道」を意識してみてください。
ここまでが今回伝えたかった大胸筋に効かせるポイントですが、これには落とし穴があります。
「肩甲骨が上がってると、大胸筋よりも三角筋(肩の筋肉)を使ってしまう」
ということです。
三角筋をなるべく使わずに大胸筋を使うには
「肩甲骨を寄せて下げる」ことが重要です。
肩甲骨を寄せて下げる!
肩甲骨を寄せて下げる!
肩甲骨を寄せて下げる!
大事なことなので3回言いました。笑
大胸筋のトレを行う時は、
肩甲骨を寄せて下げた状態をキープしながら、肘の軌道を意識する!
是非お試しあれ。
風の谷の楽さんのブログ
ふと感じたことをアウトプットしています。
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